消化器官の検査で使う内視鏡の豆知識
内視鏡とは、消化器官を検査する医療器具の一つです。現在は光ファイバーで作られていますが、将来的にはさらに細く小さいものが開発されるのではないかと言われています。医療器具は日々進化しているのです。
同じ内視鏡でも、どこから挿入するかによって内視鏡の種類は異なります。経口挿入の場合は、内視鏡検査と呼ばれ、患者さんは横になり体を横にしてマウスピースをくわえて光ファイバーを挿入する形になります。内視鏡が一番奥まで到達したのを確認してから、引き抜く際に写真を撮影していきます。鼻腔から挿入する場合も、鼻のマウスピースを使って喉頭から食道の手前までに到達させ、引き抜きながら撮影します。
ちなみに大腸カメラは、昔の「胃カメラ」という名称の名残でそう呼ばれています。大腸カメラも内視鏡の一つであり、正式名称は「下部消化管内視鏡検査」といいます。大腸カメラは胃カメラと異なり、大腸や小腸の一部を撮影するため肛門から挿入します。予約が必要で、検査時間から逆算して下剤を飲む事から始まります。査自体は約一時間ほどで終わります。検査後、すぐには普段通りに動けないため患者さんには別室で休憩してもらうことになります。実際、胃カメラと大腸カメラは同じ日に検査をする事が可能となっています。胃カメラの対象は食道、胃、十二指腸で大腸カメラは小腸、大腸と範囲が分かれているからです。
胃カメラや大腸カメラは、異物を挿入するということもあり、怖がる患者さんが多くいらっしゃいます。そのため内視鏡室で働く看護師は、当事者にしっかりと説明をし、メンタルケアに当たることも重要になってきます。